学級通信

あかり学級体験コース②『つくる編』報告2012.03.01

あかり学級第2弾!つくる編は盛岡から飛び出し、雫石町は玄武温泉地区で行いました。

当日は前日の雪が新たに数センチ積もり、まだまだ真冬の寒さが残る中でのロケットストーブ工作、ピザ屋さん“やまぶどう”の主人石亀さんによる薪を利用しての生活の歴史や、現在の暮らしについての授業など、冬の岩手の寒さをその身に感じながらも楽しく、そして自分たちで作り出した「暖」で身体を暖めながら学んできました。

“やまぶどう”さんの別棟を貸していただき、ストーブ
を囲んで、石亀さん(右)の話を聞きました。
ワークショップの講師を務めるきびちゃんの話を
レジメを見ながら皆さん真剣に!?聞いています。

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1時限目は“やまぶどう”さんの素敵な手作りの小屋の中で石亀さんの授業。
この場所にピザ屋さんをオープンするまでの経緯、木と火を使っての暮らしについてのお話。石亀さんの冗談を交えた講義にみんなよく笑いながら授業は進む。
やまぶどうさんの店舗は薪ストーブ。建物の断熱性も高い事もあるとは思いますが、薪ストーブの暖かさも相まって快適そのもの。居心地が良すぎてあまり自宅には戻っていないとの事(  ̄▽ ̄)
いいな~と思うと同時に、それを体験してみたいという欲望が(笑) 今度僕らを泊めてくださーい(・∀・)ノ

“やまぶどう”さんで石亀さんと黍原さんのお話を聞いた後はロケットストーブ作り。
講師には葛巻町から「森と風の学校」のきびちゃんこと黍原さんが駆けつけて下さいました。

まずはこれから作るストーブで燃やそうと近場での芝刈りへ出発。
2つの班に別れて15分程の芝刈り。それでもかなりの数の木の枝をゲット♪冬場でもけっこう道端に落ちているものです。

そしていよいよ一斗缶を使ったロケットストーブとレンガを積み重ねて作る簡易的なロケットストーブの工作開始。
きびちゃんからロケットストーブの原理など聞きながら作業は進む。レンガのストーブを先に組み上げ早速火を入れると・・・ これがまたいい勢いで燃える!

レンガストーブが燃え盛る脇で今度は一斗缶ロケットストーブを作り始めるが、これもまた特に難しい技術や特殊な工具は不要。あくまでも身近にあるもので製作可能なのです。
生徒さん達もあれこれ工夫しながらもスムーズにストーブは組み上げられて行きます。

そして完成!!

大体一時間も掛からずに作る事ができるんですね~。

・・・
みなさんイイ顔していますね~~!!

そしてこちらにも火を入れる。
ガンガン燃える!その勢いに生徒もあかりスタッフも萌える!
炎萌え!

一斗缶ストーブでは、これまた昼食の豆乳味噌スープを煮込みます♪ こちらは煙いですが、たき火でのジャガイモも順調!?です。

いいですね~。どんどん進む作業。順調です。
うーん。そろそろお昼のチャイムかな?

何より正確な僕らの腹時計(笑)

お昼はロケットストーブで調理した『豆乳味噌スープ』とホクホクジャガイモ♪♪
そして″やまぶどう”さんのピザが登場!!
スープもこだわりの県産野菜がタップリほかほか。ジャガイモはストーブの威力が凄すぎて少々焦げ気味!?そして石窯で焼かれるピザがまた絶品!おもわず追加注文しちゃいました。

この日参加して下さった生徒さん達も(スタッフ含め)作業から昼食までにすっかり打ち解けている様子。大人も子供も、朝初めて会った人ももう立派なクラスメイト。

この流れっていいですね~。何かを作ったり学んだり、ご飯を一緒に食べてお喋りして。
普段の生活から一歩飛び出す事で、何かが自分の中にプラスされる幸せ。
まさしく学校、学級の目的そのもの!!

さて。お腹がいっぱいになった所で、午後は薪割り体験と大きなダッチオーブンでのケーキ作りです。

・・・

さて薪割りの先生は・・・アレ?牛!?
いやいや、あかり学級の隠し切れない隠れ名物。臨時教師J先生の登場です。
やまぶどうさんの立派なドイツ製の斧でたくましく薪を割ってみせる先生。

それに続いて男子も女子も関係無しに全員が薪を割りまくる。楽しい!気持ちいい!アメリカンスタイルの割り方はカッコいい!生徒の中には実際に普段から薪割りしている方も。流石慣れた感じで鮮やかに真っ二つに割っていました。

その傍らでは3本の木を組んでダッチオーブンを吊るしてのケーキ焼き♪

午前中に作ったロケットストーブも早速大活躍です!
3時のおやつ用の″焼きりんご”の鍋と、お茶がセットされています♪

鍋の中身写真、取り忘れましたf(^^; ・・・ “四季の里”の多田さん、ありがとうございました。

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出来上がりを待って、この後は民宿“四季の郷”さんにて今日の授業のおさらいとまとめです。ご主人である多田さんは、今回の会場を快く提供してくれたり、さらに暖を取る為の薪まで分けてくれたり、ホント気の良いおじさんでした。

会場の大広間には温泉と食事を楽しみに来ているお客さんもいまして、そのなかにちょっとお邪魔させていただき、まとめの授業開始。鋳物の薪ストーブの暖かさが心地好い大広間。皆でお茶と一緒にダッチオーブンで焼いたケーキ&焼きりんごを頬張りながらきびちゃんの授業は進む。

・・・

ロケットストーブの詳しい構造を図解説明。写真を使っての様々なタイプのロケットストーブの紹介。
学級のみんなも興味津々です。

このストーブの応用力と言うか、カスタムの自由度の高さがまた素晴らしい!料理をしたり、煙突の取り回しの工夫で暖かベンチやベットまで作っている事例も。自分の家に取り入れられたらいいなぁと思った生徒も多いはず!

この一日、実際にストーブを組み立てたり、火を着けて暖を取り、料理をしたことで、ますます薪を使っての生活に惹かれてしまいました。使い勝手の良い化石燃料のある生活に慣れてしまっている現在の生活。
一気に変えてしまう事は確かに難しいかもしれない。
でも長い目で見て、自分の生活の中に少しずつ違った要素を取り入れ、使用するエネルギーの組み合わせを変えていけたら・・・いいですよね。

しかも楽しみながら!
ここがやっぱり大事かと。

こんな事を考えながら四季の郷さんのお風呂でしっかり温まって今回のあかり学級つくる編は無事に終了しました。
参加して下さった生徒の皆さん。そしてやまぶどうさん、四季の郷さん。
本当にありがとうございました。

次回あかり学級『つたえる編』でお会いしましょう。

スタッフ黒澤

追伸。
密かにがんばっていた火起こし係。今回は文字通りくすぶったまま終わったみたいですが・・・。なにやら火起こし器製作者はリベンジに燃えているようですw

寒さに負けず、頑張ったんだけどねぇ~~! なんと、この火おこしキットもスタッフのお手製です!!